不動産動物園 ~閉園のお知らせ~ | ピザ屋さんの悪態日誌

不動産動物園 ~閉園のお知らせ~

<今回はストーリー性アリアリなので、必ずコチラ からご覧いただけますよう、お願いいたします>




昨今、倒産する会社が相次いでいますが、皆さんの会社はいかがですか?


我がピザ屋は大手ピザ屋のフランチャイズチェーン店だったのですが、去年にその契約を打ち切り、


オーナーが自身の看板を出し、メジャーな店舗から一転、ローカルなピザ屋に生まれ変わりました。


皆さん、こんばんは。そんなこんなで時給が上がらない店に勤めているピザ職人です。(半泣き)




以前・・・といっても一ヶ月以上前ですが、我がピザ屋のお隣の不動産屋さんについて書きました。


今回はその後のお話なのですが、不動産屋が一番儲かる時期といえば、やはり春先でしょう。


当然、お隣さんの店にもお客さんはまばらでありますが、入っていました。


しかし、あのキャラのスタッフでは客がつかないのも当然。お客さんもそそくさと出て行くのです。


僕はその様子を見て、 「なぜ、フォッフォを雇っておくのだろう?」 という疑念が沸きました。


その見かけからも、やる気なるものは全く見られないのです。



<以下、ピザ職人によるフォッフォ観察レポート>


営業 : トイレのスリッパのようなものを履き、チラシを配りに行く。 (クビ)


事務 : 歯磨きをしながらパソコンを見つめる。 (クビ)


接客 : 寝癖をつけたまま、応対する。 (クビ)


一服 : 営業時間に匹敵するほど、長い。 (クビ)


閉店 : 自宅に帰らず、店に泊まる。 (クビが回らない) 


翌朝 : 店のシャッターを開ける僕を見つめ、「フォ」 と言う。 (僕は仲間ではない)


結論 : 果てしなくやる気なし。甲斐性なし。 (関係なし)


<レポート終了>



と、どのようにして、ここに雇ってもらえたのかがわからないくらいの勤務態度です。


ゴリラもゴリラでそれらを全く注意せず、放置したまま。 もはや 「末期」 でございます。


そして先日、いつものようにピザ屋に出勤した僕は、バイクを停める駐輪場に


大型トラックを発見しました。 (とても大きいトラックです)


テナントの上のマンションがよくリフォームか何かをしているので、しょっちゅう停まっているのです。


大変邪魔なので、レッカーしてやろうかと毎回思う程、腹立たしいのであります。


どうせまた二階の住人が何かやっているんだろうと思い、さっさとピザ屋内に入りました。


そして着替え、オーナーに挨拶をして少し話をしました。


僕 : 「またトラックが停まってますよ。マジで邪魔ですよね。」


オ : 「バイク出されへんからな。」


僕 : 「また二階の住人ですかね?」


オ : 「いや、違うで。お隣さん(不動産屋)や。」


僕はよく見てなかったせいか、お隣が工事しているなんて知りませんでした。


見に行きたかったのですが、配達があったのでバイクに乗る事になりました。


そしてまたがった瞬間、フォッフォが僕の方を見て、悲しい顔で 「フォ」 と鳴きました。(勝手に動物化)



・・・・・・僕らは友達じゃないんだよ。

(壁一枚隔てただけのピザ屋なんだよ・・・)



まるで捨てられた猫のように声を発するフォッフォ。リフォームなのだから、もっと喜べばいいのに。


そして僕は配達に向かい、いきなり1万円札を渡され、お釣りが限りなくゼロになったので


不機嫌になって帰ってきました。 (密かに 「一万円を崩す客・撲滅委員会」 を設立) ←脱線


どうやら配達は入ってなかったので、僕は不動産屋の工事状況をのぞきに行きました。


中を見ると、ついこないだまであった机やパソコンなどの備品が全てなくなっていました。


さらにゴリラとフォッフォを見ると、なんだか二人とも浮かない表情をしているのです。


こ、これはまさか



「リフォームではなく、スケルトンか!?」



という疑問が沸々とわいてきました。ちなみにスケルトンとは、店を閉める時に一切合財の設備を


元の何もない状態に戻すことを指します。 


余談ですが、ピザ屋のような飲食店は色々な機材を使うため、


スケルトンするだけで100万円程かかるそうです。なので、店舗をスケルトンするよりかは、


誰か引き継いでくれる人を探した方が安上がりなんだそうです。


さて、僕はこの疑問をオーナーに投げかけると、あっさりこのような言葉が返ってきました。


「店閉めるらしいで」 僕の予感は的中しました。 (これまたあっさりと)


以前の記事で、ピザ屋の右隣に入った店舗は必ずつぶれると公言しましたが



まさかホントにつぶれるとは思ってませんでした。

(潰れたらオモシロイなとは思ってました・・・・)



原因は、業績悪化のための撤退というシンプルなものでした。 (そりゃそうなりますわな・・・・)


何とも悲しい話ではないですか。明日からネタにできる隣人がどこかへ行っていまうのですよ。


・・・・・5時間後。僕のバイトの時間が終わり、さて家に帰ろうかと駐輪場に向かいました。


僕は再び工事の現場をのぞくと、もうすでに工事は終わっており、もぬけの殻となっていました。


裏口付近には、使い古された椅子などが、悲しく置かれていたのです。 (こうはなるまい・・・・)


あれだけ何もせずに開店休業みたいな状態で、どうにかなるほど世の中甘くはありません。


せっかく得た利益は、全てゴリラとフォッフォの懐に入っていったのでしょう。


利益という甘い蜜を吸いつくした上の末路がそこには広がっていました。(およそ20坪)


そこで、僕はハナムケの言葉として、短歌を送りたいと思います。(普段そういった嗜みはありませんが・・)



甘い蜜 尽きたゆえの スケルトン

再就職は 梅雨空のよう (字余り)



                               歌人 : ピザ川啄木(仮)






                             





短歌なのか俳句なのか川柳なのかよくわかりません・・・
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